2014年4月17日木曜日

引っ越し一年


 昨年の春、千本桜の山の神神社の祭日を引っ越し日に選んで、山梨県民となって一年。
あの春は、しがらみが多く行き来を続けながら、引っ越し後改装して住むという荒事。
 慌ただしいばかりで感慨は今年になってから深くなりました。今年の芽生えを見ながらやっと、この地でできることをしっかりと根付かせて、ここで土になる準備をしていくのです。
 今朝は、起こした里山畑に自転車でのぼり、鶯達が、頭の上で道を隔てて鳴き交わすのも、それに合わせて他の鳥たちの囀りも響いて、早朝の空の音楽を独り占めで聴くことができました。
道脇のハナミズキの街路樹は、ほころんではいるものの、墨田の立花で見つけていたものに較べると、どの木も小ぶりの花を付けていて、乾燥した硬い感じに見えます。先日のトレッキングでも、やはり稙層の乏しさに今まで各地でみてきた春の息吹とは全然ことなる様子を知り、そこに水神様と山の神様が祀られているのも、畏敬するのです。
 今、借りているあたり、乾燥と傾斜と、ふきっさらし。それでも、ここから一儲けするという訳でもない私たちが、学ぶにはいいのかもしれない。与えられた時間の使えるうちは、楽しみながらです。
 遠くなってしまっているところ、連絡できることはしておきます。風も便りを持っていくでしょう。これから、暑い季節がやってくるのです。坂道を降りて戻ると、まだ、起きていないと思った連れ合いが庭に出ていました。庭の畑のジャガイモは、芽を出してくれました。そしてこの花は何だろうと尋ねられるのを見るとスミレです。そうなのか、この人と、二十年三十年、面白いだろうと思います。今、庭は試してみたい野菜と、増やしてしまった園芸種の花。ご近所からの趣味の山野草御裾分けと、在来で残しておきたいタンポポやスミレの棲み分けの陣取りのようです。
そういう一年を過ごすことができたとお墓に花を持って連れ合いと報告に行きました。

0 件のコメント: