2009年7月27日月曜日

アニタ・ローベル


 毛皮姫の作者。繊細な線と、歯切れのよい話運び。意思を持ったお姫様はブランコ乗りと恋をして・・・。
そのお話は確か松井るり子さんの訳だったのでしょう。子供たちの本をしまってあるところにあるはず。
だから、この「きれいな絵なんかなかった」は、ポプラ社の2002年11月第一刷りのものです。
訳者は小島希里装丁が丸尾靖子1600円。
 ポーランドにユダヤ人として生まれた女性だったのですね。あの戦争がはじまった時は5歳。弟は3歳。ばあやはカトリックだったし、収容された施設はスウェーデンのプロテスタントのところ。
 何が、人を支えるのか。そして、子供という生きづらい時期と書かれている時代。そうでなくても誰でもが生きづらい戦時下。ユダヤ人であるということの欧州。キリスト教文化圏での意味。
 何が、人を支えるのか。水、寝床、食べ物、衣類を描くことがこんなにも、私に歴史をさまってくるのかと人間を迫ってくるのかと。
 何が、人間を支えるのか。・・・・・・・・。

2009年7月21日火曜日

くらしの変化


 古典的な柄の浴衣地を抱えて数十年。何があったのか仕立てることを逃していたので、今年ならできるのかと呉服店に相談し採寸印し付けのポイントを教えてもらって、地のしをしたので、縫い糸と縫い針を揃えようとしたら、この頃は木綿糸で縫う人がいなくなったので、糸も針も置いていませんと、糸屋で言われてしまいました。思ってもいないところで、変化している暮らし。変化したから、繋がらない技術。明日また探しに行かないとなりません。そうでないと、また今年の夏も仕立てられないままになるのです。

2009年7月19日日曜日

土と風


 ベランダの素焼きミニプランターで落花生が次々と花をつけています。微妙なベランダの配置で花の様子、茎の様子が違うので、毎日見ていて飽きません。
でも、先日大水で土砂崩れのあった地方のひとが、幾ら抜いても雑草が出てきて、作物は負けそうです。それだけ雑草は長い年月をかけて、そこの土壌に適応したのでしょう。と送ってきました。多少の気候変動に負けない草もあれば、ほんの僅かな条件でへこたれるものもある中で、人は、そこから糧を得なければならないのです。長い年月との対話のできる、生き方、暮らし方、食べ方があったはずですね。