2017年1月17日火曜日

勇気ある事


  2017年の最初のブログアップなのですが、相変わらずの食べ物話題になります。
ずっと、自分のまとまらない文章を抱えて鬱屈していたのですけれど、商品案内の今期最終の表示に慌てて購入した、芹はJAこまちの根っこ付きの芹です。
あまりにも綺麗な長い根っこにも大感激で、ともかく芹鍋と考えたのですが、ついていた生産者カードには涙するほど嬉しい思いでした。(ちょっとこの頃泣きすぎなんですが)
 三関せり出荷組合のカードには、

このたびは、お買い上げいただきましてありがとうございます。
 三関せりは水を張った畑で栽培しています。
  細かい植物片などが付着している場合や根元の隙間に土が挟まっている場合があるため、茎と根の境目の部分を切り落とし、丁寧に水洗いをしてください。
また、大変デリケートな野菜のため、お届けまでに茎が折れてしまう場合があります。
 傷んでいなければ食味上問題ありませんので、そのままご利用下さい。
ご意見、ご感想などございましたら、お手数ですが裏面へご記入の上、ご利用のセンターへご提出ください。


と書かれているのです。
 
 畑で栽培されている生産物に、土や植物片がついている事を、言って欲しかった。そしてお届けまでの間に、と言う事、食べる側自身が判断すべき事。全部が書かれているのです。
 これでこそ、とだまこ鍋もどき(お米じゃなく、じゃが芋餅)にしました。
 芹の根っこが美味しく食べられるのを知ったのは、墨田の雨水探検隊と大潟村の馬場目川上流を綺麗にする会の交流に行った時のだまこ鍋でした。
今の住いの前を流れる川にも芹は生えるのですけれど、採った事はありません。
 思いがけずに、綺麗で長い根っこの芹は、どれほど冷たい水で、産地で洗い流して、ゴミを除いて出荷しているのでしょう。とても勇気ある事だと思います。
そして何を感激しているのかといえば、つい近頃、以前生協の組合員理事をしていた人が忙しい頃充分に構ってやれなかったと詫びるような思いを持ちながら、お嬢さんの立派に成長した姿を嬉しく報告されている様子、別の先輩理事だった人も、活動組合員だった人も、子供を充分に構ってやれたかという思いを言っていたのを聞きました。それは、私の思いでもあったのです。
 組合員(非常勤=女性)理事が、役割りを果たしながら、どこかで子供をないがしろにしているのではないかと後ろめたく思わざるを得ない状況は今も続いているのです。
 ですけれども、このカードは所謂、消費者教育(好きな言葉ではない)以上の協同を語っているのです。
食べる側が、産地を知る。それだけのカードのやりとり。
 何かの、お肉の事件の際にあった、どうせ消費者にはわからない。ではないのです。
賢い消費者(これも、いまでは古びたことばです)を越えて、食べるということが何に繋がるのかを、考えることができる、紙片です。
 こういう事を伝えられるようになったことは、彼女たち、そして私の大きな喜びとなるのです。子供達は、新たな時代へと送り出すことをして来たと誇れるのです。子供達も一緒に、してきたのです。
 それが組合員の活動であったと、確信を持てるなあと、美味しく食べました。とさ。


 そして、22年前を振り返る日。