2019年7月26日金曜日

選り分けるという事 7月26日



 選り分けて、ほんの指の先で爪で拾うような白い石も、置くようにしていくとおのずから、色の違う石を外側のエリアに出すようになって、およそ8カ月。白い部分の層は少しばかり厚みが出て、まだらであったところがほぼなくなってきました。
 怖ろしい事だと、思いながらあまり途中でやめる事もせずに日々石を拾います。同じ時間をもっと有意義な事に回していれば、他の人に迷惑もかけなかったろうに、傍目にはいわゆる精神的に他と交わりにくい人の様相を呈していたのでしょう。
 しかしながら、もっとおぞましい事は、選別しないと白い石ではない庭の小粒の砂とも石ともいえないものを、拾うのです。自然石には様々な色合いがあります。大きく言えば同じ白の中に赤味を帯びたものと、碧石のようなものと、一番多い灰色に近いものが、混ざっています。玉石混淆というほど優れたものはない石ばかりの中に、それぞれの個性があるにも関わらず、自分の主観で、これは赤いからダメ、この緑っぽいのも違う、グレーは一番たちが悪いなどやってはいないかと。むしろ、それらの微妙な色交じりの小粒に言い聞かせるように、白だ白だおまえはシロなんだ。だからこっちに置くのだからと、同様な色合いのものを寄せていく行為です。
 逆に灰色というか黒に近い小粒も、黒だ黒だおまえはクロなんだと外に出して、車の轍の中に埋め込んでしまっているその自分の選別に、どこかあまりにも人工的な庭づくりになってしまっている、それなのに、朝起きて時間がある時の習慣化しているのを、自分に許しているのが、いやらしい。
 すべてのものを受け入れて、そういう父母の結婚記念日であった7月26日。

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