2018年7月6日金曜日

今年の7月6日に


 モジズリ=ネジバナがやっと咲きました。生協の商品案内で購入したもの。なかなか土に合わないのか、4株のうちの残った一つです。今年もう一回買い足しました。それも根付いたのは一株のようです。百人一首を遊びの中で教えてくれた父の、歌詠みの声を思い出します。そのかるたは祖母の使っていたものでした。一回り百首が終わると、古い箱にきちんと収めてまた、次の日にも取り出して、それは冬休みの楽しみでした。私の手元には兄が結婚の祝いとして持たせてくれたものがあります。子供たちと正月遊びをすることができました。みちのくのしのぶもじづりたれゆえに・・・・川原の左大臣源融。父はかならず作者名も読むのでした。かるた取りを競い合うのを目的としていなかった父は、一首ごとに何かしら、その歌にまつわる話をしてくれていました。押しつけがましい蘊蓄ものではなく、歌詠みの付け足しのように、聴いて自然に耳から記憶するようないわば暮らしの中の訓育でした。この小さな愛らしい花が歌に詠まれたモジズリなのかと、山の庭に自生したのを母と見つけて思ったものです。
 山にはヤマユリもところどころに咲いて、花が香り立つと父が、母にヤマユリが咲いたことを告げるのでした。小さな喜びが香りとともにあった会話でした。
 やまゆり、今私は何を語ることができるでしょう。他の人たちに何を考えるのかも聴きたい。今月は湯島で話し合う機会をいただきました。
 今年の父の命日7月6日は短歌の勉強会の日となって、花の写真は雨が降る前のものです。ヤマユリの苗も先日川口湖方面に行った帰りに買ったのでした。
 

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