凍み餅を!充分に水に浸けた凍み餅をフライパンで両面焼いて、粒餡と胡桃餡で。
この三月に、胡桃餡を練って思い出すのは、水沢うどんを食べた味。そして蕗味噌のお焼き。私たちの文化。食べると言う事は、さまざまな加工の智慧、そこに集積されるまでの自然と季節を見つめながら、日々工夫をし、手をまめに動かし私達へと渡してくれた気持ち。
この凍み餅に入っているオオヤマボクチ(ごんぼっ葉)、そして糯米。油で焼いて、お醤油だけでももちろん美味しい。三月の末日に、この春を悲しんでいる友人たちよ、この春を胸をうつように嘆いている、女たちよ。もう二度と春などは来ないと、その人の世の哀しみを抱え込んで、天は恵み、地は芽生えを、与え続けてくれたのだ。それを忘れまいと、食べることを尊びたい。数字に縛られているのではない、いのちへの信頼。
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