花の名前は母に聞き、そうです。母の命日も過ぎ、昨年の今頃を思い出しています。
母の生涯を綴った原稿が一応終わり、できれば、父の書類をまとめ。。そんな思いもあった昨年。
同じ月のうちに何事も見えないような、春は通り過ぎてしまった昨年。
昨年蒔いたこの花は、今年増えています。種をひっそり植物から分けて貰い増やしていく。そんな優しい花泥棒の新聞切り抜きを母からもらったのは、どれほど前でしょう。
母の一人暮らしだった家の周りにも咲いて、次女と行った時もあったかしら。いつも帰りは私よりも母の家に長く居て、互いに補い合っていた母と孫娘。そういう関係だった二人とも今は居ないのです。
母の命日にはお花をお供えしてと、知人から送られてきたお金はお店の切り花を買い、床の間に次女への花に合わせて飾りました。そして母のお骨は、山梨のこの地に収めようと、その墓守にもなっていくことになります。母には、栽培された切り花よりも、ひっそり増えていく野の花が合うのでしょう。
いろいろな呼び名のあるこの花を、この季節に一人で見ています。なんだか空っぽな文庫番。
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