2016年12月22日木曜日

竹循環プロジェクト



  竹の循環プロジェクトを、障害者地域生活支援に組み込んでいる、NPOおおぞらさんの取り組みが今の自分にすっと納得できて、そして、理事長をされている秦さんが今年の7月に相模原であった事件に対して、出されたコメントを読みながら、牛久に立ち寄って来ました。
 古くからのお付き合いでありながら、茨城の生まれの私でありながら、牛久の地に行ったのは初めての事。いろいろな事を思いながらの訪問でした。
長い年月を茨城の地で、障害者がともに地域で暮らして生きていけるように地道な活動を続けてこられて、若き日の秦さん御夫妻は度々閑居山に来て、竹の生い茂る山腹の道を上がって父と母と話していたのも、思いだされます。
 あの頃から、社会はどれほど許容性が増してきたのでしょう。「障害を克服して」「健全者社会の中で」という方向だけだったのではないでしょうか。大部分の人が、努力しても報われることが無いと思うような社会になった時、よりハンディのあるものに刺のある言葉や、排除しようという力が向けられていく。そして、施設が開放型にはできない事が多くあるままで、地域の中に障害者の姿が見えなくなってきて。地域とはさまざまな人がいて、おおらかに、包含される感情も精神も歴史も多様にあることが、文化を育むのに、一面ののっぺりした均質なものであることが求められる時代へと、進んでしまった結果の今年の事件であったのです。
社会の許容性は狭まれてはいけない。それは、誰しもの生きる意味を狭めることになってしまうから。そうはならないために誰しもの持っていることを少しずつ寄せ合うプロジェクト。しなやかな思いを再確認しました。
 

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