2009年7月27日月曜日

アニタ・ローベル


 毛皮姫の作者。繊細な線と、歯切れのよい話運び。意思を持ったお姫様はブランコ乗りと恋をして・・・。
そのお話は確か松井るり子さんの訳だったのでしょう。子供たちの本をしまってあるところにあるはず。
だから、この「きれいな絵なんかなかった」は、ポプラ社の2002年11月第一刷りのものです。
訳者は小島希里装丁が丸尾靖子1600円。
 ポーランドにユダヤ人として生まれた女性だったのですね。あの戦争がはじまった時は5歳。弟は3歳。ばあやはカトリックだったし、収容された施設はスウェーデンのプロテスタントのところ。
 何が、人を支えるのか。そして、子供という生きづらい時期と書かれている時代。そうでなくても誰でもが生きづらい戦時下。ユダヤ人であるということの欧州。キリスト教文化圏での意味。
 何が、人を支えるのか。水、寝床、食べ物、衣類を描くことがこんなにも、私に歴史をさまってくるのかと人間を迫ってくるのかと。
 何が、人間を支えるのか。・・・・・・・・。

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